このブログ「からだのしくみ」は、
引っ越しをすることになりました。
引っ越し先は、
『Feuno』のホームページです。
http://feuno.com/
記事を少しずつ移動していきます。
引き続き『Feuno』のホームページで、
『痛み』に関する記事を
どんどん書いていく予定です。
どうぞよろしくお願い致します。
(^^)/
2017年07月13日
2014年07月15日
猫背の理由【猫背(円背)のしくみC】
前回は、“ほうきの逆さ立て”の話をしました。
ほうきを逆さに立てるとき、手のひらに載せて立てるよりも、しっかり握った方が“簡単”で“楽”だ、ということを説明しました。
バランスを取るより、力を入れっぱなしの方が、“簡単”で“楽”、ということです。
『猫背』になってしまうのは、これと同じことが起こっているからです!!
「猫背と筋力【猫背(円背)のしくみA】」で説明したように、私たちの背骨は、接触面が不安定な骨を積み重ねたものです。
この骨を、バランスを取って積み重ねるよりも、一部の筋肉(背筋)に力を入れっぱなしにして固定してしまう方が、“簡単”で“楽”なのです!!たとえ大きな筋力が必要だとしてもです!!(図1〜3)
図1〜3のaはバランスを取って積み重ねている状態、bは背筋に力を入れっぱなしにして固定している状態です。
このようなことで、『猫背』になってしまうのだと思います。
ちなみに、『猫背』は筋肉に力が入りっぱなしの状態ですので、“筋肉のこわばり”による痛みや、背骨の関節や骨の変形が生じやすくなってしまいます。
つまり、『猫背』は健康にとって、何も良いことがない、ということです。
今回で【猫背(円背)のしくみ】は終わりとなります。みなさん、健康でありたいと願うなら、背骨の骨を、バランスを取って積み重ねるようにしましょう(図4)。(^^)/
おわり。(^^)
ほうきを逆さに立てるとき、手のひらに載せて立てるよりも、しっかり握った方が“簡単”で“楽”だ、ということを説明しました。
バランスを取るより、力を入れっぱなしの方が、“簡単”で“楽”、ということです。
『猫背』になってしまうのは、これと同じことが起こっているからです!!
「猫背と筋力【猫背(円背)のしくみA】」で説明したように、私たちの背骨は、接触面が不安定な骨を積み重ねたものです。
この骨を、バランスを取って積み重ねるよりも、一部の筋肉(背筋)に力を入れっぱなしにして固定してしまう方が、“簡単”で“楽”なのです!!たとえ大きな筋力が必要だとしてもです!!(図1〜3)
図1〜3のaはバランスを取って積み重ねている状態、bは背筋に力を入れっぱなしにして固定している状態です。
このようなことで、『猫背』になってしまうのだと思います。
ちなみに、『猫背』は筋肉に力が入りっぱなしの状態ですので、“筋肉のこわばり”による痛みや、背骨の関節や骨の変形が生じやすくなってしまいます。
つまり、『猫背』は健康にとって、何も良いことがない、ということです。
今回で【猫背(円背)のしくみ】は終わりとなります。みなさん、健康でありたいと願うなら、背骨の骨を、バランスを取って積み重ねるようにしましょう(図4)。(^^)/
おわり。(^^)
〈主な参考文献〉
中村隆一,齋藤宏,長崎浩:基礎運動学 第6版,医歯薬出版.2003.
中野昭一 編:図解生理学 第2版,医学書院.2000.
中村隆一,齋藤宏,長崎浩:基礎運動学 第6版,医歯薬出版.2003.
中野昭一 編:図解生理学 第2版,医学書院.2000.
2014年07月13日
バランスと力任せ【猫背(円背)のしくみB】
今回は、『猫背』から少し離れた話になります。
図1は、手を使ってほうきを逆さに立てようとしているところで、図1-aは手のひらに載せる方法、図1-bは手で握る方法です。
「ずっと逆さに立てていて下さい」と命令されたら、どちらの方法を取りますか??
おそらく全ての人が、図1-bの方法を取るのではないでしょうか?aとbで何が違うのか、見ていきましょう。
図1-aは、手のひらにほうきの柄の先端を載せて、倒れないようにバランスを取っています。様々な筋肉に微妙な力を入れたり抜いたりして、腕や、場合によっては身体全体を随時動かしている状態です。
図1-bは、ほうきの柄をしっかり握っています。握るために必要な筋肉にだけしっかり力を入れて、腕や身体は動かず固まっている状態です。
整理すると、
図1-a:たくさんの筋肉、小さい力、力を入れたり抜いたり、随時動く、複雑
図1-b:少ない筋肉、大きな力、力を入れっぱなし、動かず固まる、単純
このような違いがあります。
筋肉に入れている力の量について比較すると、「大きな力を入れっぱなし」な図1-bの方が多いですよね。つまり、筋肉の疲れは図1-aの方が小さく、図1-bの方が大きい。
しかし、ほとんどの人は、筋肉の疲れの大きい図1-bの方法を取ります。なぜでしょうか??
それは、図1-aの方法は、“筋肉の疲れ”以外の疲れが大きいからです。
図1-aは、筋肉に力を入れたり抜いたりしていますが、これは神経の働きによるものです。神経が働くためには、筋肉に力が入るのと同様に、エネルギーが必要です。
たくさんの筋肉について、ある筋肉には力を入れて、ある筋肉の力は抜いて、そして次の瞬間にはまた逆のことをして、、、ということを行おうとすると、たくさんの神経の働きが必要で、神経は疲れていきます。
つまり、図1-aの方法は、“筋肉の疲れ”以外に、“神経の疲れ”が大きいのです。
そして、疲れの合計としては、図1-aの方が図1-bよりも大きいので、ほとんどの人は図1-bの方法を選ぶのです。
直感的に言えば、
図1-a:面倒くさい!!
図1-b:簡単♪♪
ということになります。
以上のように、一般的に、バランスを取ることよりも、力を入れっぱなしの方が、“楽”で“簡単”なのです!!
つづく・・・
図1は、手を使ってほうきを逆さに立てようとしているところで、図1-aは手のひらに載せる方法、図1-bは手で握る方法です。
「ずっと逆さに立てていて下さい」と命令されたら、どちらの方法を取りますか??
おそらく全ての人が、図1-bの方法を取るのではないでしょうか?aとbで何が違うのか、見ていきましょう。
図1-aは、手のひらにほうきの柄の先端を載せて、倒れないようにバランスを取っています。様々な筋肉に微妙な力を入れたり抜いたりして、腕や、場合によっては身体全体を随時動かしている状態です。
図1-bは、ほうきの柄をしっかり握っています。握るために必要な筋肉にだけしっかり力を入れて、腕や身体は動かず固まっている状態です。
整理すると、
図1-a:たくさんの筋肉、小さい力、力を入れたり抜いたり、随時動く、複雑
図1-b:少ない筋肉、大きな力、力を入れっぱなし、動かず固まる、単純
このような違いがあります。
筋肉に入れている力の量について比較すると、「大きな力を入れっぱなし」な図1-bの方が多いですよね。つまり、筋肉の疲れは図1-aの方が小さく、図1-bの方が大きい。
しかし、ほとんどの人は、筋肉の疲れの大きい図1-bの方法を取ります。なぜでしょうか??
それは、図1-aの方法は、“筋肉の疲れ”以外の疲れが大きいからです。
図1-aは、筋肉に力を入れたり抜いたりしていますが、これは神経の働きによるものです。神経が働くためには、筋肉に力が入るのと同様に、エネルギーが必要です。
たくさんの筋肉について、ある筋肉には力を入れて、ある筋肉の力は抜いて、そして次の瞬間にはまた逆のことをして、、、ということを行おうとすると、たくさんの神経の働きが必要で、神経は疲れていきます。
つまり、図1-aの方法は、“筋肉の疲れ”以外に、“神経の疲れ”が大きいのです。
そして、疲れの合計としては、図1-aの方が図1-bよりも大きいので、ほとんどの人は図1-bの方法を選ぶのです。
直感的に言えば、
図1-a:面倒くさい!!
図1-b:簡単♪♪
ということになります。
以上のように、一般的に、バランスを取ることよりも、力を入れっぱなしの方が、“楽”で“簡単”なのです!!
つづく・・・
〈主な参考文献〉
中村隆一,齋藤宏,長崎浩:基礎運動学 第6版,医歯薬出版.2003.
中野昭一 編:図解生理学 第2版,医学書院.2000.
中村隆一,齋藤宏,長崎浩:基礎運動学 第6版,医歯薬出版.2003.
中野昭一 編:図解生理学 第2版,医学書院.2000.
2014年07月07日
猫背と筋力【猫背(円背)のしくみA】
早速ですが、なぜ『猫背』になってしまうのでしょうか??
それは、『猫背』がその人にとって、とても“楽”で、“居心地の良い”姿勢だからだと思います。
このことが『猫背』になる根本的な理由だと思います。
では、なぜ『猫背』が“楽”で“居心地が良い”のでしょうか??
図1-aは良い姿勢で、図1-bが『猫背』の姿勢です。
図2は、図1の男性の背骨を単純化して描いたものです。『猫背』の人の背骨は、図2-bのようになっています。これらの姿勢を保つために、身体はどのようなことを行っているのでしょうか??
図3は、図2に背骨の筋肉、いわゆる背筋を付け加えたものです。接触面が不安定な骨を積み上げて立たせるには、筋肉の力が必要です。
このときの筋肉の力の大きさは、「荷重のしくみ」でも説明したように(関節の曲がり具合と荷重【関節にかかる荷重D】)、関節が曲がっているほど、すなわち、背骨が曲がっているほど大きくなります。
つまり、図3-aよりも、図3-bの方が、大きな力で背骨を支えているのです。
しかし、『猫背』の人は、大きな力を使う図3-bの方が、“楽”で“居心地が良い”のです!!
それはなぜでしょうか??
つづく・・・
それは、『猫背』がその人にとって、とても“楽”で、“居心地の良い”姿勢だからだと思います。
このことが『猫背』になる根本的な理由だと思います。
では、なぜ『猫背』が“楽”で“居心地が良い”のでしょうか??
図1-aは良い姿勢で、図1-bが『猫背』の姿勢です。
図2は、図1の男性の背骨を単純化して描いたものです。『猫背』の人の背骨は、図2-bのようになっています。これらの姿勢を保つために、身体はどのようなことを行っているのでしょうか??
図3は、図2に背骨の筋肉、いわゆる背筋を付け加えたものです。接触面が不安定な骨を積み上げて立たせるには、筋肉の力が必要です。
このときの筋肉の力の大きさは、「荷重のしくみ」でも説明したように(関節の曲がり具合と荷重【関節にかかる荷重D】)、関節が曲がっているほど、すなわち、背骨が曲がっているほど大きくなります。
つまり、図3-aよりも、図3-bの方が、大きな力で背骨を支えているのです。
しかし、『猫背』の人は、大きな力を使う図3-bの方が、“楽”で“居心地が良い”のです!!
それはなぜでしょうか??
つづく・・・
〈主な参考文献〉
中村隆一,齋藤宏,長崎浩:基礎運動学 第6版,医歯薬出版.2003.
中村隆一,齋藤宏,長崎浩:基礎運動学 第6版,医歯薬出版.2003.
2014年07月03日
はじめに【猫背(円背)のしくみ@】
みなさん突然ですが、『猫背』についてどう思われますか??『猫背』とは、図1のイラストの右側のような、背中が丸まった姿勢です。
「悪い姿勢」、「身体を痛めそう」、「元気がないように見える」など、様々なイメージが思い浮かぶと思います。
一般的に、『猫背』は、良くないものとして捉えられていると思います。
あまりにも『猫背』がひどいと、医学的にも「脊柱後弯症」という病名が与えられ、異常として扱われます。
実際、『猫背』は身体にとって良くない姿勢です。また、身体だけでなく、心にとっても良くないと考えられています。
『猫背』になってしまう原因、理由として、主に以下のものが考えられています。
@背筋力の低下
A筋力のアンバランス
B加齢や生活習慣による背骨の変形や椎間板の変性
C運動不足
D心理的な要因
しかし、これらは、「D心理的な要因」を除いて、表面的な説明でしかないと思います。もっと根本的な原因、理由があるのではと思います。
そこで、この【猫背(円背)のしくみ】シリーズでは、『猫背』になってしまう根本的な原因を私なりに考えていこうと思います(心理的な要因は除く)。(^^)/
つづく・・・
〈主な参考文献〉
鳥巣岳彦,国分正一編:標準整形外科学 第9版.医学書院,2006.
鳥巣岳彦,国分正一編:標準整形外科学 第9版.医学書院,2006.
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