それは、『猫背』がその人にとって、とても“楽”で、“居心地の良い”姿勢だからだと思います。
このことが『猫背』になる根本的な理由だと思います。
では、なぜ『猫背』が“楽”で“居心地が良い”のでしょうか??
図1-aは良い姿勢で、図1-bが『猫背』の姿勢です。
図2は、図1の男性の背骨を単純化して描いたものです。『猫背』の人の背骨は、図2-bのようになっています。これらの姿勢を保つために、身体はどのようなことを行っているのでしょうか??
図3は、図2に背骨の筋肉、いわゆる背筋を付け加えたものです。接触面が不安定な骨を積み上げて立たせるには、筋肉の力が必要です。
このときの筋肉の力の大きさは、「荷重のしくみ」でも説明したように(関節の曲がり具合と荷重【関節にかかる荷重D】)、関節が曲がっているほど、すなわち、背骨が曲がっているほど大きくなります。
つまり、図3-aよりも、図3-bの方が、大きな力で背骨を支えているのです。
しかし、『猫背』の人は、大きな力を使う図3-bの方が、“楽”で“居心地が良い”のです!!
それはなぜでしょうか??
つづく・・・
〈主な参考文献〉
中村隆一,齋藤宏,長崎浩:基礎運動学 第6版,医歯薬出版.2003.
中村隆一,齋藤宏,長崎浩:基礎運動学 第6版,医歯薬出版.2003.