2012年04月08日

二次侵害受容ニューロン【痛みの経路B】

二次侵害受容ニューロンは、一次侵害受容ニューロンの興奮を、脊髄で受け取り視床へ伝える神経です。


脊髄横断図.jpg

図1:脊髄の横断図



これまでの説明のように、一次侵害受容ニューロンは痛み刺激によって生じた興奮を脊髄に伝えますが、脊髄の中でも“後角”というところに接続し伝えます。上の図1は、脊髄の横断図ですが、“後角”は灰色の部分の背中側(画面では上側)に突き出た角のようなところです。この灰色の部分は“灰白質”といい、神経細胞体が主に占めているところです。また、白い部分は“白質”といい、神経線維が主に占めているところです。


神経細胞.jpg
図2:神経細胞の模式図



説明していませんでしたが、神経細胞は、神経細胞体、樹状突起、軸索(神経線維)で構成されています。上の図2は、一般的な神経細胞の模式図です。この図以外の形態をしたものもあります(一次侵害受容ニューロンなど)。


一次と二次侵害受容ニューロン.jpg
図3:一次侵害受容ニューロンと二次侵害受容ニューロンのシナプスの模式図



一次侵害受容ニューロンは、脊髄後角で二次侵害受容ニューロンにバトンタッチします。このように神経がバトンタッチするところを“シナプス”といいます。上の図3は一次侵害受容ニューロンと二次侵害受容ニューロンのシナプスの模式図です。このように一次侵害受容ニューロンは、軸索を二次侵害受容ニューロンの神経細胞体に向けています。


一次〜二次侵害受容ニューロンの系統図を下に示します(図4)。


二次侵害受容ニューロン.png

図4:一次〜二次侵害受容ニューロン系統図



一次侵害受容ニューロンには、一次痛を伝えるAδ線維と、二次痛と伝えるC線維がありますが、それぞれ脊髄後角の中でも異なる部分に入り、二次侵害受容ニューロンとシナプスを形成しています。二次侵害受容ニューロンには、特異的侵害受容ニューロン広作動域ニューロンの2種類があります。


特異的侵害受容ニューロンは、侵害性の強い機械的刺激には興奮しますが、弱い機械的刺激には興奮しないという特徴があり、『痛み』の発生場所を知らせるニューロンと考えられています。


広作動域ニューロンは、侵害性、非侵害性に関わらず、幅広い刺激に興奮するという特徴があり、『痛み』の刺激の強度を知らせるニューロンと考えられています。また、深部組織からの刺激によって皮膚に痛みを感じる“関連痛”の発生に関与すると考えられています。さらに、繰り返しの刺激により、感受性を増す“ワインドアップ(wind-up)”現象が生じたり、痛み以外の刺激を痛みとして伝達(例えば、触覚刺激によって生じた、触覚を伝えるAβ線維の興奮を、広作動域ニューロンが痛みとして伝達)するようになったりします。


一次侵害受容ニューロンのAδ線維特異的侵害受容ニューロンとシナプスを形成し、C線維特異的侵害受容ニューロン広作動域ニューロンともシナプスを形成します。


つまり、一次痛特異的侵害受容ニューロンによって、二次痛特異的侵害受容ニューロン広作動域ニューロンによって、視床まで伝えられます。(^^)


つづく・・・


〈主な参考文献〉松原貴子,沖田実,森岡周:ペインリハビリテーション,三輪書店.2011.

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posted by ふなこしのりひろ at 18:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 痛みのしくみ
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