2014年01月13日

衝撃の吸収B【歩行の基本M】

2.足関節での衝撃の吸収

足関節衝撃吸収.jpg
図1:踵接地時の足関節の底屈



私たちは歩くとき、通常は踵から床に足が着きます(図1-a)。この踵が床に着いた瞬間、足関節は少し底屈します(足首が少し倒れる)(図1-b)。その角度は約5°です。その後、足関節は固定されます(動かなくなる)。


この足関節が少し底屈している間に、衝撃の吸収が行われています。言い換えると、「踵が床に着くとき、足関節が少し底屈してくれるおかげで、衝撃を吸収することができる」、ということになります。


この足関節の底屈は、適切な量、適切な時間をかけて行われなければ、衝撃吸収の効果が薄れたり、正しい歩き方を保てなくなったりしてしまいます。


足関節底屈の量が小さかったり、底屈する時間が短かったりすると、衝撃を十分に吸収できず、足関節などに大きな力が加わり、身体を損傷してしまいます。


足関節底屈の量が大きいと、衝撃を吸収している途中で足底(足の裏)が床に着いてしまったりして、正しい歩き方を保てなくなってしまいます。



足関節衝撃吸収筋肉.jpg
図2:脛骨前面の筋肉の働き



この足関節の底屈をコントロールしているのが、脛骨前面にある筋肉です。具体的には、前脛骨筋長趾伸筋長母趾伸筋などです(図2-a)。


前脛骨筋は主に足関節を背屈させる筋肉、長趾伸筋は主に第2〜5趾(足の人差し指〜小指)を伸展させる筋肉、長母指伸筋は主に母趾(足の親指)を伸展させる筋肉です。


簡単に言うと、前脛骨筋は足首を反らせる筋肉、長趾伸筋は主に足の人差し指〜小指を反らせる筋肉、長母指伸筋は主に足の親指を反らせる筋肉です。


長趾伸筋長母趾伸筋は、足関節を背屈させる作用も持っています。


ちなみに、脛骨前面の筋肉の中で最も大きな筋肉は、前脛骨筋です。


これらの脛骨前面の筋肉は、踵が床に着いた直後からは、筋肉自体が伸ばされながら力を発揮していきます。


この筋肉が伸ばされながら力を発揮している状態は、遠心性収縮と呼ばれています。ちなみに、筋肉が縮みながら力を発揮している状態、つまり普通に腕を曲げるようなときの状態は求心性収縮、筋肉の長さが変わらずに力を発揮している状態は等尺性収縮と呼ばれています。


つまり、脛骨前面の筋肉が、適切な遠心性収縮をすることで、足関節の底屈をコントロールしています。


そして、この脛骨前面の筋肉が、時間をかけて足関節を固定することにより、衝撃を吸収するのです。


以上のことから、足関節での衝撃の吸収は、脛骨前面の筋肉(前脛骨筋長趾伸筋長母趾伸筋など)の働きが重要であることが分かります



以上のしくみで、足関節での衝撃の吸収は行われています。次回は、膝関節での衝撃の吸収について説明していきます。(^^)/


つづく・・・


〈主な参考文献〉
Jacquelin Perry,Judith M. Burnfield:ペリー 歩行分析 正常歩行と異常歩行 原著第2版
(武田功・他監訳).医歯薬出版,2012.

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股関節、腰、膝の痛みセラピー
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posted by ふなこしのりひろ at 16:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 歩行のしくみ
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