歩行時の上下の重心移動を最小にする工夫についてまとめます。(^^)/
図1は、次の歩き方を横に並べたものです。
A:重心移動を最小にする工夫をしていない歩き方
B:重心移動を最小にする工夫をしている歩き方
【下への重心移動を最小にする工夫】
a.水平面での骨盤の回旋
b.矢状面での足関節の運動
【上への重心移動を最小にする工夫】
c.矢状面での膝関節の屈曲
d.前額面での骨盤の回旋
骨盤の高さに注目すると、Aでの移動量(緑の横線の間隔)に比べて、Bでの移動量(赤い横線の間隔)の方が、大幅に小さいです。
このようにして、私たちは上下の重心移動を最小にする歩き方をしているのです。(^^)/
ちなみに、これまでの研究データによると、上下の重心移動量は、Aでは9.5cmほど、Bでは3.2cmほどです。つまり、工夫をすることによって上下の重心移動量は34%ほどに抑えられているのです。この移動量は、体格の大きさや歩行速度によって異なります。
次回は、左右への重心移動を最小にする工夫、「素早い脚の振り出し」について説明していきます。(^^)/
つづく・・・
〈主な参考文献〉
Donald A Neumann:筋骨格系のキネシオロジー(嶋田智明・他監訳).医歯薬出版,2005.
Jacquelin Perry,Judith M. Burnfield:ペリー 歩行分析 正常歩行と異常歩行 原著第2版
(武田功・他監訳).医歯薬出版,2012.
Jacquelin Perry,Judith M. Burnfield:ペリー 歩行分析 正常歩行と異常歩行 原著第2版
(武田功・他監訳).医歯薬出版,2012.